会津地区基点クラブ支援事業クラブ視察研修

日  時:平成27年8月26日(水)  
視 察 先:宮城県角田市 スポーツコミュニケーション・かくだ
参加者数:15名

【研修の概要】
 会津地区のクラブ視察研修会が行われました。今回のクラブ視察先のスポーツコミュニケーション・かくだ(以下、「スポコム・かくだ」)は、「総合的なスポーツ活動により、地域住民の健康増進並びに青少年の健全育成と競技力の向上を図るとともに、新しいスポーツスタイルを通して地域の活性化に寄与する。」ことを目的として、宮城県角田市(人口約3万人)に地区の各体育協会が母体となって設立されたクラブです。平成27年度にNPO法人を取得し、地域住民の目線に立って様々な事業を展開しており、クラブの運営努力がすばらしいクラブです。
 また、アフターtotoを見据え、平成27年度は助成を申請せずにクラブ運営を試みています。また、クラブマネジャーの遠藤氏はみやぎ広域スポーツセンタークラブ育成指導員を兼務しており、各種研修会で講師・パネラーを務めるなどクラブ経営に対する見識も高く、これからのクラブ運営に参考になる点が多いクラブであります。会員数も400名前後と会津地区のクラブと大差がないこと、いち早くアフターtotoの取り組みを実践していることから視察クラブとして決定しました。 始めに、スポコム・かくだ会長 草間氏よりあいさつがありました。
「地域の子ども達を地域の大人が見守る・育てる」ことと「本来の地域の教育力を取り戻す」ことを大切にしてクラブ運営をされていることが述べられました。言葉の端々から、クラブ運営に対する熱い情熱が溢れ出し、会長のリーダーシップがクラブ運営スタッフを一つにまとめていることを感じ取ることができました。

あいさつを述べる会長の草間氏
クラブ・子どもの健全育成への熱い思いが伝わってきます。
 研修会では、クラブマネジャーの遠藤氏から「クラブの活動状況」が説明されました。今年度はtoto助成を申請しないということで会費を倍増(小中学生3,000円→6,000円、成人4,000円→8,000円)し、会員減が懸念されましたが、2割以内の減で収まりました。これもクラブの理念が地域住民に浸透していることと、魅力ある事業が展開されているからであると感じました。
 主な事業としては「ジュニアスポーツ教室(陸上・バスケットボール・卓球・バドミントン・野球・チアリーダー・サッカー、期間限定種目としてボート、グライダー)」「成人スポーツ教室(フィットネス・ビニールボール・ノルディックウォーク・太極拳)」「科学教室」を実施しています。設立母体である体育協会と良好な連携を築き、各教室の指導者の多くは地区の体育協会の指導者が無償で行っています。会長があいさつで述べていた「地域の子ども達を地域の大人が育てる」ことがクラブから発信され、各団体にも共通理解が図られています。また、子ども向け教室の多くは初歩向けプログラムが中心で、「もっとやりたい」「もっと上手になりたい」という子どもには、スポ少への加入を勧めるなど、重点化を図った事業展開とスポ少との連携がとても参考になりました。
クラブマネジャーの遠藤氏
一つ一つ丁寧に説明してくださいました。
 
 成人教室では、ニュースポーツを効果的に事業に取り入れ、ニュースポーツの競技人口拡大とクラブの新事業創設というwin-winの関係をつくり、謝金を発生させない取り組みが参考になりました。また、toto助成期間中から申請がなくなることを想定し、今後必要となるであろう備品等を購入してきました。「教室参加者は手ぶらでOK!」を地域住民へ発信し、気軽にクラブ事業へ参加できる雰囲気作りにも努力されていました。
 また、「スポコム・かくだ」では市・県の様々な団体との連携による事業を展開しています。チアリーダー教室の参加者は、bjリーグの「仙台89ERS」やなでしこリーグの「ベガルタ仙台レディース」のホーム試合でチアリーディングを披露しています。アイリスオーヤマ・仙台大学とも連携し、ボート教室も実施しています。その他にも、JAXA角田宇宙センターと連携した科学教室等、その内容は多岐に渡っています。
クラブ会長草間氏・体育協会長石黒氏・クラブマネジャー遠藤氏とともに記念撮影

 参加された方々は、遠藤氏の説明を受けながら熱心にメモをとったり、各種団体との連携の方法・流れ等について質問をするなど、意欲的に研修に取り組んでおられました

 研修を通して、ビジョンに基づいた計画性と収入に応じた事業展開の工夫がtoto助成がなくても健全運営ができる大きな要因の一つであると感じました。「クラブ運営者スタッフがビジョンを明確に持ち、共有し、地域の人・モノ・資源等を効果的に活用し、地域全体を巻き込んで事業を展開していく」ことがクラブの自主自立につながっていくことを改めて実感することができた視察となりました。